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覚えておきたいレイアウトと余白の大事な役割


 デザインについてお話ししているこの記事も、5回目となりました。

 いよいよ「レイアウト」というデザインらしいテーマでお話したいと思います。

 文字や色に比べると、あまりなじみのない言葉だと感じる人も多いかと思います。しかし、それほど難しく考えることはありません。今までと同様にできるところから試して、結果を記憶しておくことの繰り返しが、経験となっていくのです。

コンテンツ目次

1.レイアウト

 「レイアウト」という言葉の意味ですが、大きな意味では「配置」ということになります。建築やインテリアなどの分野でもよく使われる言葉ですね。

 デザインにおいてのレイアウトとは文字や写真などの構成要素をスペース内に効果的に配置するということになります。

 配置とひとことで言ってもどういう動きのことなのか、経験の少ない場合にはピンとこないかもしれません。構成要素を上下左右「どこに置くか」だけではないのです。

 何をどれくらいの大きさで置くのか。
 何と何を近くに置くのか又は離すのか。
 揃えるのかランダムに置くのか。
 右揃え・中央揃え・左揃えのどの揃え方で置くのか。
 余白を少なめに詰めて置くのか又は広くゆったと置くのか。
 まっすぐに置くのか傾けるのか。

 ざっと挙げただけでもこれだけあります。上記のようなポイントについて何に重きを置くか考え、多方面からそれぞれバランスをとりながらデザイナーはデザインをしています。

2.レイアウトによる効果

 さらに、先述した「効果的に配置」というのがポイントです。

 私も新人の頃はあまりよく考えず、要素を並べてみるということをやりがちでした。ですが多くのデザイナーが同様に口にするように、全てのレイアウトには意味があります。

 私自身も制作をしていていつも感じていることです。同じ素材を使っても何を大きく強く訴えたいのかでレイアウトは変わります。何と何をひとまとめにするかという動きで、紙面全体の情報を整理し、伝わりやすくするという効果をもたらすこともできます。

 これも頭で考えてみるだけではなかなか掴みづらいことかもしれません。デザインは手を動かして、結果を見て、感じて、覚えていくことが近道です。もし制作しようと思っている題材があれば、時間の許す限りレイアウトしてみましょう。

 その時、文字や写真などの素材が揃っているのに、どれをどう置こうか迷ってしまって全く決められないという場合もあるかもしれません。

 その場合「読者に何をどう伝えたいか」が明確に定まっているか振り返ってみてください。

 配置には意味があります。つまり目的が定まっていれば、すなわち意味付けができる状態であれば大きく迷うことは少なくなるのです。

3.余白の役割

 レイアウトを語る上で切り離せないポイントのひとつが「余白」です。

 場所や使い方により、スペース・間隔・空間・隙間と表現することもできます。

 デザインにおいてはホワイトスペースなどと言われる事もあります。つまり何も要素を置かない部分のことです。
 私はこの余白こそデザインの重要なポイントだと思っています。

 デザインの経験者と未経験者の違いがよくわかるのが、この余白の扱い方の違いなのではないかと感じています。そして自分自身も制作時にとりわけ注意を払っているのが余白だったりします。

 余白は空いてしまったただの余りものではありません。余白もひっくるめてデザインなのです。
 音楽や芝居に置き換えると「間」といったところでしょうか。

 「間」の取り方がうまい人というのは、やはりプロというイメージですね。

 要素を固めて余白を少なくし、ダイナミックに仕上げるのも、余白を贅沢に使って高級感を表現するのも「絶妙な間」というものがあります。

 そういうとハードルが高いように思いがちですが、まずは細かいところから意識して余白に気を使ってみてください。

 例えば文字と文字の間隔や行と行の間隔から見ていきましょう。
 読みやすい間隔でしょうか? 表現したいイメージに合っているでしょうか? 文字の空き方や間隔の広さなどにもイメージに合う合わないがあるのです。

まとめ

 何事にも当てはまることではありますが、デザインにおいても一番の上達はより多くの経験を積むということです。

 特に今回のテーマであるレイアウトに関しては、経験してみないことには掴めないところが大きいと思います。やってみると新鮮な面白いレイアウトができるかもしれません。

 ぜひ楽しんでいろいろ試してみてください。


この記事の著者

細田 朋希

細田 朋希一般社団法人日本電子出版作家協会 代表理事

2010年から電子書籍ビジネスに携わる。電子書籍関連のソフトウェア開発、ポータルサイト開発・運営、出版プロデュース、監訳業、制作業、編集業、プロモーション・マーケティング支援といった、電子書籍ビジネスに関するありとあらゆる活動を行う。現在は、エストリビューターとして、ビジネス著者向けの電子出版支援を行っている。

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