パンフレット電子書籍で「家」が売れる? 実例から見る不動産ビジネス展開


 電子書籍はアイディア次第で様々な活用方法がある。取り入れ方によっては、「本」を超えた効果が期待できる場合がある。そこで今回は、「不動産販売」における電子書籍の活用方法を紹介する。

 電子書籍と言うと、紙書籍の延長線上にあるモノだと思っている人が多いのではないだろうか。しかし、それは違う。電子書籍は、紙書籍とは全く別のメディアとして考えた方が良い。

 電子書籍の利点として、リンクが使える点がある。これを応用すれば、読者に対して新たなビジネス展開できるチャンスが広がる。特に、スマートフォンユーザーが増えた昨今、パーソナライズされた強力な広告展開が行える可能性が高い。

パンフレット電子書籍導入のメリット

 今回は例として、電子書籍を「住宅販売のパンフレット」として利用するメリットを考えてみよう。尚、このメリットは実例をもとに構成している。

メリット1 販売者側の思いを伝えられる

 顧客層に合った顧客に見て貰える。
 1冊にまとめる事ができるので集中して読める。

メリット2 顧客は楽しく読む事ができる

 実際に住んだ時のイメージを伝えられる。
 信頼関係を結んだうえで自然にメールリストを取れる。
 動画へのリンクを入れる事ができる。
 反応を見る事ができる。

メリット3 家ができるまでの裏側を伝える事ができる

 近隣の施設や環境など、住宅の地域情報を発信できる。
 普段なかなか見る事のできない「家が建てられるまでの工程」を学べる(住む家の建築過程を見ることで安心感を得る)。

メリット4 イベント案内として使える

 想定顧客が電子書籍を読んでいるので、スムーズにイベント集客しやすい。
 イベントに来られなかった人の為に、当日の様子を電子書籍内で伝える事ができる。

メリット5 信頼を獲得して売り込みが不要になる

 顧客は読んでいるうちに著者(不動産会社)に信頼をおけるようになる。
 接触回数が多いので、物件案内メールもすんなりと受け入れてくれる。
 書籍は信頼性が高いと言う風潮があるので信頼を獲得するには一番良い。

AIDMA理論からの考察

 以上を、「AIDMA理論」から見てみよう。

(1)Attention(顧客に注目して貰う)

 パンフレット電子書籍と言う新しい試みをする事で話題になる可能性が高く、自然と顧客に注目して貰える可能性も増える。

(2)Interest(顧客に商品をアピールし、興味・関心を持ってもらう)

 売り込みメールなどと違い、顧客は売り込まれているように感じない。だから、自然に著者(不動産会社)は商品をアピールできる。

(3)Desire(顧客に商品を欲しくなってもらう)

 パンフレット電子書籍で「この物件に住んだらどうなるのか?」と言う購入後イメージ(フューチャーペーシング)を見せてあげる事ができる。顧客は「住んだ後のイメージ」が鮮明になる為、購入の欲求が高まる。

(4)Memory(欲しくなる欲求が記憶に残る)

 パンフレット電子書籍は、スマホやタブレット、パソコンに残す事ができるので、いつでも見られる状態にある可能性が高く、気になっている物件が頭から離れなくなる事が考えられる。

(5)Action(顧客に購買行動を起こしてもらう)

 高い買い物をするので勇気がいるが、段階を踏んでアプローチする事ができるので、信頼性が高くなっており、顧客は既に購買しようとしている。

パンフレット電子書籍の配布方法

 電子書籍だからと言って、Amazonのようなプラットフォームで売る必要は無い(もちろん使っても効果的だ)。

 著者(不動産会社)のホームページやツイッター、Facebookなどの独自メディアを利用すれば、拡散する事は可能である。また、物件情報サイトにリンクを貼っておく事も非常に効果的だろう。

 パンフレット電子書籍は1回取得してしまえばそれで済む。一冊にまとめてあるから非常に読みやすく、顧客に手間を掛けさせる事なく、暇な時間に読んで貰えると言うメリットがある。

 そして、パンフレット電子書籍を取得する際にメールアドレスを入れる項目を追加しておけば、メールリストを取る事も可能となる。顧客がどのような物件に興味を示しているのかのデータを取る事もできるだろう。
 また、表向きは「電子書籍」と言う書籍メディアの形状にする事で信頼性が増すはずだ。

 不動産販売を行っている会社、広告代理店の方は、ぜひ「電子書籍」の導入を検討して頂きたい。


この記事の著者

米倉実希

米倉実希レイクラウド代表。EWA公認1級エストリビューター。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

8年に渡り現場の第一線で販売心理学や販売オペレーション、流通システムを学び実践。その後、起業・開業に特化したコンサルティング業、文筆業に従事。同時に、電子出版支援業を行いつつ、独自の経験・視点をもとに電子書籍マーケティングを追究している。

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