書籍の「主役」はもちろんその内容です。
しかし、数ある電子書籍のなかからその一冊を選び取ってもらうためには、やはり最初に出会う表紙デザインが大きく影響しているといって間違いありません。
では、読者の心に届く書籍デザインとは何でしょうか?
以下のステップを行うことで、その本質が見えてきます。
コンテンツ目次
ステップ1 気になる書籍をピックアップする
まず電子書籍の販売サイト等で気になる書籍をいくつかピックアップしてみてください。
今、自分が読んでみたい、気になった、探していた…。
どのようなジャンルでもどんな理由でもかまいませんが、内容は見ずにあくまで表紙から得た購買意欲のみで選んでください。
ステップ2 なぜ選んだか考える
次にピックアップした書籍を、どういう気持ちで・どのような理由で選んだのか考えてみましょう。
例えば… 人付き合いに悩んでいてヒントになる本を探していた → 白い背景にシンプルな書体で、やわらかい雰囲気のイラストが描かれた本を選んだ → = 人間関係に疲れた心を癒してくれるような心落ち着く内容の本が読みたい!
ひとことで人間関係の悩みといっても、相手に負けないような会話のテクニックを身につけたいのか、自分の困った思考の癖を改善したいのか、人間関係のストレスそのものから離れて心を癒したいのか、細かく分類すれば実に様々です。
当然、デザインのアプローチもそれに合ったものを考えなくてはなりません。
ステップ3 キーワードを軸にデザインを考える
上の例でいいますと、「心を癒してくれそうな本」からは、「明るい色」「シンプル」「やわらかい」というキーワードが導きだされるのです。
もし自分が心の癒しをテーマにした本を書いていたとしたら、これらのキーワードを軸にデザインを考えていくことができます。
つまりは単純に「自分が読みたいと思える表紙をデザインをする」ということなのですが、実際にいきなり取りかかろうとしても、最初はなかなか難しいものです。
本を選ぶ → 選んだ理由を考える、を何度か繰り返し、書体・色・明暗・余白のバランス・イラスト・写真・コントラストなど、様々な方向から細かく分析してみてください。
ステップ4 何度も繰り返し分析する
感覚は人それぞれですから、何度も繰り返し意識して分析してみることをおすすめします。
「人にどう伝えたいか」を考えるには、まず自分がどう感じるかをきちんと知らなくてはなりません。
それができてから、いよいよ「どう伝えるか」という、デザインの出発点に立つ事ができるのです。